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ハイステータス女子とのデート懐古編:恵比寿の変〜Episode4

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""私、コネとかで入社する人って本当に許せなくって""

 

オピニオンがキャントストップ状態。まさに、心を許し始めている証拠である。このとき、男性が最もやってはいけないことはなんだろうか。

 

それは女性の意見を、「否定する」ことである。

 

女の子は自分の意見が論理的に正しいか正しくないかなんて興味がない。ただ、同意を求めている。否定しようものならば、この男性とは性格が合わないだのなんだのと適当な理由を並べて拒絶するのである。

 

occkhamはひたすらうなづいていた。'あなたの意見に心から同意します'と感心している雰囲気を装いながら。

 

""私は、高校時代に弱いバレー部のキャプテンだったんだけど、、

あっ自慢でもなんでもないんだけどいい?その弱いチームをなんとかしようとコーチとかチームメートとかと相談して、すごい練習量も増やして、、休日も返上してみんなで努力して全国に行けるチームになったの。すごくない?本当に部活ってすごいと思うし、この経験ってすごい私の糧になっていて。。""

 

僕はバジリスクの餌食にならないように、ピントをぼかしながら相手の目をずっと見ながら、ぺこちゃん人形も驚くほどの高速運動で首を縦にふり続けた。おれはきっとYesが似合うスーパーサラリーマンになれるとそのとき確信した。

 

彼女の真剣なまなざしには迫力があった。この話は、彼女の人生の中で何度も披露されてきたのだろう。それは、まるでスティーブジョブズがAPPLEを世に送り出したプレゼンにも匹敵するほどの熱弁であった。

 

しかし、彼女は完全にocckhamに支配されている。

 

occkhamは七対三の法則を知っているのだ。彼女はocckhamとの会話の7割を話している。いや、話させられている。そして、それに全く気付いていない。

 

人は、基本的には話すことが好きだ。確かに話すことが嫌いな人もいる。しかし、こと女子に限っては例外は少ない。大抵の女の子は、小学生から中学生、高校生と成長する中で他者と話をして生きてきたのである。男たちが意味など考えずにグランドに立ち、白球を追いかけている間、彼女達はマクドナルドに惜しげもなく通い、クラスの女の子の悪口を話している。デブだのブスだの臭いだのと、到底男どもが聞いたら人間不信に陥るような言葉が発せられていたのである。そして、家に帰り、男どもが無意味極まりないゲームをしている間に、彼女達は、また親と話をし、はたまた、携帯で友達に電話をしていたのである。話すということは彼女達にとってある意味ではお家芸なのだ。男が勝てるわけがないのである。

 そこで男共が思いついた思考。それは、女共は論理的思考がなく感情的だという揶揄。しかしながら、たとえば会社のさ部長が女の事務員さんに言い負かされている、または、たじたじになっているケースを見た事がないだろうか。彼女達は話のプロなのである。特に日常会話においては。

 

話を戻そう。

 

ふと彼女を見つめると、熱くなりすぎたのか。ふと目に涙を浮かべていた。occkhamはなにも言わずに、バーバリーのハンカチを取り出した。その優しさに彼女の涙腺の堤防は崩壊した。occkhamの計画洪水といえよう。

 

ふと、occkhamは思い出した。このハンカチは昨日飲み会で、うちの部署のはげた先輩が酔った勢いで、occkhamから取り上げて頭をふいていたハンカチであったことを。なんということだ。ハイステータス女子の奇麗な涙と酔ったおっさんのはげのエキスがonバーバリーで見事に競演しようとしている。occkhamはこの上なく焦っていた。自分の汗も緩衝剤として競演させたいくらいだ。絶望的な表情を浮かべていると、彼女がそっと鞄に手を伸ばした。

 

""ありがとう。優しいんですね""

 

自分の鞄からハンカチを取り出した。occkhamははげのエキス付きハンカチをそっと自分の胸ポケットにしまった。

 

彼女のハンカチもまたバーバリーであった。

 

次回に続く